転職活動記
エンジニア転職活動の記録。
SES→SIer, 自社開発、社内SEへの転職
IT業界はエンジニア売り手市場が続いているため、楽勝で内定取れるだろうと思っていたが、受けていく中でそれぞれの企業が求めるエンジニア像が異なるため、ミスマッチの場合面接に通過しないことに気づいた。
自社開発→技術力の高い人材を求めている。事前にプログラミングテストがあったりする。少数精鋭の企業ほど技術力が高い。
SIer→コミュ力重視。顧客から要望を聞き出してコンサルティングに近いことができる・協力会社の人間とのコミュニケーションができる人材を求めている。技術力はそこまで求められない。マネジメント志向の人向き。
社内SE→基本的に社内向けシステムを開発するので、顧客は社内の人間。社外よりは気が楽だと思うが、使用する技術は固定化されていて幅広い技術は身に付かない。そのため、社内SEよりSIerの方がエンジニアとしての市場価値は高いとみなされる。つまり、社内SEからSIerへの転職は難しくなることを覚悟しなければならないが、今後転職するつもりがないなら社内SEもありだと思う。
全体に言えると思ったのは、頭の良し悪しや資格の有無以上に「求職者の求めているキャリア像を叶えてあげられるか」という視点で合否を決めている企業が多い印象だった。
そのため、企業の行なっているシステム開発の傾向(基幹系かweb系か、今後どの分野に力を入れていくのか、応募するポジションで使用する主な言語は自分の経歴と合致しているか)を把握してから面接に臨むと、正解が答えられる。
ここで言う「正解」とは、面接官が「うちはweb系が多いからweb系をやりたいとおっしゃっているあなたの希望が叶うと思います」とか、求職者のやりたいことが企業の傾向と合致していると面接官に思わせることができることを指す。
転職活動の進め方は以下推奨
①エージェントから企業を紹介してもらう
②自分のスキルに最もマッチしている企業を慎重に選定(適当に応募すると通らない面接を何度も受けることになる)
③企業HPから応募
おすすめのエージェント→type転職エージェント
理由:不採用理由を教えてくれる・面接対策として事前に注意すべきポイント等企業情報を教えてくれる・エージェントの人柄が良い
do○a、ア○ムフ○クトリー(社内SE用エージェント)も利用していたが、理由を教えてくれなかったり、1日に何度も電話をかけてきたり、面接日程が決まるたびに確認しましたというメール返信を要求してくるのがうざい。
[本音での前職の不満点]
・準委任契約のため、月の労働時間の下限と上限が決まっている。そのため、月の稼働日数が少ない場合、やることがないのに残業を強制されたり、月の稼働日数が少ないので有給を使うと下限を下回るため有給が取れなかったりする。
・上司の頭が悪く、よく喋るが中身がなかったり既知の情報だったりするのが辛い。
・技術力を伸ばさなければならないのが辛い。
・自社名を名乗れない劣等感。
[上記を解消するには]
・SIerは結局準委任でお客さんから仕事もらっているので、一次受けSIerでは下限の問題は完全には解消できない。
・ただし成果物で自社名を名乗れるので、そこは解消できる。
・社内SEは多分下限とかないので、もし準委任契約から逃れたいなら自社開発か社内SE。
[面接で聞かれること]
・退職理由→短期間で様々な案件を転々として下流工程を行ううちに、上流工程を経験したいという思うようになった。上流工程に携わり、顧客とコミュニケーションをとってシステムを作り上げていきたいと思うため。
・前の会社でそれはできなかったのか→2次受けなので顧客と会話する機会はない。
・志望動機→企業の特徴を言う。
・次の企業を決めずに退職した理由→在職中から転職活動を行なっていたが、業務多忙により面接日程のすり合わせができなかった。今後腰を据えて働きたいという思いがあり、納得のいく転職活動にしたいと思っていたため、退職して転職活動の時間を作ろうと思った。
・他に受けている企業は?軸は→受けている企業と同一の特徴を持つ企業を受けていると言う
・なぜ文系からIT業界に?→元々パソコンを触るのが好きで小学生時代からホームページ制作を行なっていた。新卒で多様な業種業界受けたが、最終的に自分が得意な分野に就職しようと思い、IT業界に絞って受けていた。
・今後身につけたい技術は→前職の社内勉強会でAWSの勉強を始めてから継続しているのでAWSに詳しくなりたい
・もし複数内定が取れた場合、企業を選ぶ決め手は→福利厚生とか年収とか答える
・ホームページを見ていただくと弊社のサービスがわかると思うが、どのサービスに興味を持ったか
・弊社の作成したサイトを見た感想は
[技術的質問]
・トランザクションを説明せよ
・SpringBootではDIがあるが、DIのメリットを述べよ
・検査例外と非検査例外の違いを述べよ
・Ajaxについて説明せよ
・javascriptで要素を取得するメソッド名を答えよ
・javascriptで子要素を取得するメソッド名を答えよ
・SQLインジェクションを予防するためにはどうすれば良いか
・クロスサイトスクリプティングを予防するためにはどうすれば良いか
・最近気になった技術トピック
・Gitのホスティングサービスを使用した経験はあるか
・インデックスを張った経験はあるか
[逆質問]
・テレワークは行なっているか
・残業時間抑制のために何を行なっているか
・5年後の展望は
・業務を行う上で必要な能力は何か
・中途採用にあたってどのような人物を求めているか
・企業の魅力と課題
・部署の雰囲気
・同年代の人間はいるか
前の会社の上司が「レベルの低い人は転職しても同じレベルの会社にしか行けない」と言っていたので、技術力が低くて資格もない自分は今と同じレベルの企業しか行けないだろうと思っていた。しかし、最終的に10社内定がもらえて、中には社員数9000人超えの大手企業からも内定をもらうことができた(諸事情により辞退したが)。
転職活動前半は落ちまくりで、焦ってSES企業や地方の小規模会社などに応募したりしたが、後半は受ければ全て通ったのは、企業選定が上手くなった(自分の経歴と合致してる度合いが高い企業だけ応募する)のと、面接を受ける度に相手を納得させることのできる論理を構築できているかという視点で回答内容を改善していった結果だと思う。
話は逸れるが、オファー面談の中で某大手商社子会社の部長が「一次受けだから偉いとかではなく、ベンダーとはやることが違うだけ」と言っていて、私はベンダー側で劣等感を持っていたので、少し心が救われた。所詮人身売買される名ばかり正社員(実質派遣)とか思われてるだろうなとか思っていたので。
自分が思っていた以上に自分の市場価値は高いらしかったのと、上場企業や大手企業のような落ちる前提で応募した企業から内定をもらうことができて、少し自信になった。